森を訪れた備忘録です。樹種判別など不正確な場合があることご承知おきください

森を見に行く 

相模湾に面する、神奈川県大磯。北西から相模平野に延びでた丘陵が海に近づいた先っぽ。貴重な森林が残っています。

奈良時代以降、頻繁に日本の林業・山林の歴史に登場する田上山(たなかみやま)。琵琶湖から流れ出る瀬田川の支流である大戸川の流域を中心に、標高600mの太神山を中心とした山系と、同605mの竜王山を中心とした金勝(こんぜ)山系の総称です。

北アメリカ大陸東部を約2,400kmにわたって縦断しているアパラチア山脈。その一部であるBlue Ridge 山脈の南端(北緯35度; 東京や大阪に近い)に位置し、アメリカ大陸東部では最大級となる温帯林が広がっているGreat Smoky 。その名の由来は、この地の先住民チェロキー(Cherokee) インディアンが、山を覆う霞、霧、雲をshaconage(煙のような青)と描写したことによっています。

長野県の南部、伊那谷は、地質学的に言えば、東北日本と西南日本の境界地域です。「フォッサマグナ」が伊那谷の東、赤石山脈(南アルプス)の山麓域を南北に走っており、それは地図上にまっすぐ延びる谷や道路からも窺うことができます。大鹿村は、まさにそうした地溝帯の真上に位置しています。

網走湖岸

2024年05月11日

オホーツク沿岸の海跡湖のひとつ、網走湖。畑地が広がる周辺の低地には、かつては広大な湿地が広がっていたと考えられます。その中で「奇跡的に」残されたのが国の天然記念物に指定されている女満別湿性植物群落です。

津軽海峡。本州と北海道の最短距離は18.7kmですが、動物相はそこで大きく変わることが知られています(ブラキストン線)。植物では動物ほど明瞭ではないものの「北海道にだけある」「北海道にはない種」は少なくはありません。前者はモミ属(トドマツ)、トウヒ属(エゾマツ)、後者はスギ、マツ属(アカマツ、クロマツ)が挙げられます。広葉樹だと、ブナが渡島半島中部まで生育することがよく知られるように海峡を超えて自然分布する種が多い印象ですが、もちろんその限りではありません。

伊豆。半島で海に囲まれていますが、一方で「天城越」に描かれる山地のイメージもあります。実際、平地は少なく、森林率は80%ほど。温暖で年降水量が3000mmを超える湿潤な土地でもあります。古来「日本書紀」に、すでに森林に関するとても印象的な記述(→最後に)があり 、江戸期には幕府直轄の「御林(おはやし)」として森林が管理されてきた長い歴史をもっています。

島根半島の北、浅い海をはさんで40~80kmの日本海に浮かぶ隠岐諸島。1800種とも言われる植物種が分布する一方で、離島にしては固有種が少なめであることも特徴なのだそうです。

紀ノ川と熊野川の二つの大きな流域を含む奈良県吉野郡。人口1000人ほどの天川村は、近畿地方の最高峰、大峰山系・八経ヶ岳から北西に流れる天の川(→十津川→熊野川へ) の流域に位置しています。